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9/18〜10/5 決算特別委員会

https://www.city.odawara.kanagawa.jp/municipality/finance/details/settlement/r1kessan.html#unit-325020

小田原市の会計は以下のように分けられています。

大きく分けると一般会計と特別会計の2種類。

○一般会計

→市の事業費全般。

○特別会計

→冠している各会計で、それぞれが独立して経営されています。

・競輪事業特別会計

・小田原城天守閣事業特別会計

・国民健康保険事業特別会計

・国民健康保険診療施設事業特別会計

・公設地方卸売市場事業特別会計

・介護保険事業特別会計

・後期高齢者医療事業特別会計

・公共用地先行取得事業特別会計

・広域消防事業特別会計

・小田原地下街事業特別会計

これらそれぞれの「予算額」に対しての「決算額」「執行状況」について

適正、公平かつ能率的、合理的に行われたか否かを審査を一つ一つチェックします。

予算特別委員会と同様、かなり膨大なチェックになりますので、気に掛かる点や詳細がわからない点は所管課に来てもらい、質疑応答しながら審査します。

所謂市議会議員のチェック機能が濃縮かつ連発される委員会になります。

(3月定例会では予算の審査、9月定例会では決算の審査)

また決算された内容に対して、問題だと感じたり、今後の予算化について改善を求める為に総括質疑を行います。

一般質問では議員個人がそれぞれの課題に対して好きに取り組む事が可能ですが、決算総括質疑では今回の決算に対して質疑を行い、市の回答を求めます。

市は必要があれば改善を検討していく、本市全体のブラッシュアップ機能と言えると思います。

<総括質疑>

1(款)2 総務費、(項)7 市民生活費、(目)1市民生活総務費、

(1)市民活動推進事業 及び、市民活動助成事業について

質疑の要点・市民活動事業の現場の声から、この補助金の選考について「中立性・公平性」についてのお問い合わせがありました。その選考には市民活動推進委員が行っているが中立性・公平性はどのように担保しているのか、また委員以外からの情報等に影響を受ける可能性があるのかなどを問いました。

答弁・募集要項を広く受付、市の諮問機関で書類審査とプレゼン審査、採点に関しては公益性事業実現性、費用対効果などを審査。公平を記す為10名の委員で審査をおこなっている、同居の団体は親族に加わらない、一定の中立性は担保、審査はあくまで審査基準に従って行っている。

考察・市民の方からの当事業へ一部議員の介入に対する違和感をきっかけに、この点を追求しました。市としてはそのような事は無いとの回答でしたので表向きには安心をしますが、引き続き中立公平性を担保していただくようチェックしていきます。

2(款)10 教育費、(項)5 社会教育費、(目)4生涯学習センター費、

(1)キャンパスおだわら事業について

質疑の要点・1178万円の決算のうち、2か月に1回1万部発行していた情報誌と各種団体やキャンパス講師などを一覧にした「自分時間手帖」などの印刷業務、各公共施設でのこれらの配布、ホームページの運営など、間口の広い市民の学びの入り口として、その業務をNPOと共同事業で実施。講座の受講者数が全体で45000名、その実数値としては公民すべての講座参加者数であるとのお話で、他にも伺った成果の検証(委員会審査での所管課対応)は非常にわかりにくいものでした。事業の詳細と、利用者の声についての満足度などの聞き取り、コロナで全てが停止している現状、将来的なリモート講座など、おだわら市民学校との関連やキャンパス小田原の継続について質疑しました。

答弁・今後も継続していく前提で、指摘事項を検討していく。

考察・市の事業として、利用者の声の把握もしていないなどその有益性を把握できておらず、コロナ禍における事業の継続について模索している様子もなく、甘いと断じるしかありません。

利用された方の意見感想を聞き改善していく。講座がメインであればリモート講座を開く。またはリモート講座を開けない年代の方にリモート講座の開き方を教える講座を開く。

など、やっていただくべき事は沢山あります。

3(款)2 総務費、(項)1 総務管理費、(目)8 企画費、

(1)SDGs普及啓発事業について

質疑の要点・「おだちん」という小田原独自のスマホアプリ通貨(SDGsに関連した活動をすると貰えるぽいんと)の実施など、令和元年9月からの事業開始と非常にタイトなスケジュールの中、とても尽力された印象。しかし真にSDGsを普及していく為に先進的に進める事を期待するところであり、コロナで動けないので事業を進められないのではなく、withコロナとして今何ができるか、今行うべきSDGsの普及活動が次々に必要だと考えます。withコロナとして新たに進めていく手段とそれら目標などを問いました。

答弁・持続可能な地域社会に向けて人の力に主眼を置き、おだわらしみん学校、SDGs、おだちん

等を活用してコロナ禍のピンチをチャンスに、SDGsを官民連携していく。

考察・Sサスティナブル、Dデベロップメント、Gゴールsズ 持続可能な開発目標・SDGsです。

短期間でスマホアプリ事業を実施した事は評価すべき所ですが、そこで満足するのでなくこのコロナ禍で進めていく事が沢山あります。

先のキャンパス小田原で言えば、このSDGsの出前講座が登録されていなかったり灯台下暗しであり、せっかく他市よりも先進的に進めてきた事業でもあるのでさらに創意工夫をいただきたいと思います。

4(款)2 総務費、(項)1 総務管理費、(目)9文化行政費、

(1)歴史的風致形成建造物等活用事業について

質疑の要点・歴史的風致形成建造物については、小田原市歴史的風致維持向上計画に位置付け、計画に基づき維持保全に務めており、今年度までがその第1期計画として、現在、第2期計画の策定が進められ、来年度から10箇年で進む予定です。

令和元年度は、事業名に「歴史的風致」と付くだけでも、合計すると約1億5千万円もの数多くの事業がある中、歴史的建造物の利活用については、庁内プロジェクトチームを設置し、19課が連携し、事業を進めているとも聞きました。今回の委託事業においては、利活用を想定する南町の旧松本剛吉別邸、板橋の皆春荘等8物件について検討し、推進する上での課題や問題が把握できたとの事でしたが、

・今後歴史的建造物の利活用において、どういった課題が挙げられるか

・最終的なゴールは歴史的建造物の公民連携または民営での活用による自走であると考えるがいつまでに、どのようなゴールを設定し、どのように進めて行かれるのか

答弁・公民連携、課題は民間の事業者が参入しやすく、商業的利活用の法規制が課題となっっている。公民連携を視野にいれて、今後課題解決を図りたい。

 

市長の見解・県庁職員時代に歴史的建造物がどんどん失われ、文化が消えていく様を見てきた。そのときの立場では利活用に向けて実務者として取り組んできた。

その後小田原市は熱心に公有化して数々の歴史的風致建造物が蘇ってきた。現在は小田原の誇りである。

用途の規制など、事業者が少し足踏みをしてしまう事実は承知している。

事業者が使うには事業者とのタイミング、公民連携のタイミング、規制緩和、それらを踏まえながら強い気持ちで市民の理解をいただき、歴史を残しながら進めてまいりたい。